3・11が転換点になっている。

繰り返し放送される「地震」と「津波」と「フクシマ原発」の映像は、我々に『何のために生きているのか』『おまえは何をする人か』『今の会社の存在価値は何か』と問い続けているように思う。

この問いは『自分にできることはこれだ』『自分にできることを一生懸命やるしかない』という答えを引き出している。そして、今ほど助け合いの思いが高まっているときはない。

日本人の中に残っていた共生のDNAが噴き出してきている。今まで努力を続けている企業も、さらに存在価値を高める動きをするだろう。得意分野に集中してくる。

失われた20年の企業は、もしここで何もしなかったら、2~3年のうちに姿を消すだろう。激しい生存競争、差別化競争になる。

いつの時代でも、トレンドをよく読み、トレンドの中で創造ある差別化をして興業的に成功する企業(人)がいる。いくらよいコンセプトでも、いくらユニークな商品でも、売れなければ何もならない。

真のマーケティング力が問われている。真の小集団活動が問われている。

(2011年6月度MODコラム「自分に何ができるかを真剣に考えはじめた日本人」長井和久)より