平成3年の開講以来、多くの企業、多くのマーケターたちの生のニーズにハッと気付かされてきた。これを振り返って「プロダクトマネジャー養成講座」の効果的な利用法を書き出してみたい。
もともとこの講座は、昭和46年頃P&GのOBが花王に対して行なった、P&G流のマーケティングの講義・演習が土台になっている。花王がP&Gのやり方を吸収し、花王が日本のマーケティングを先導した。
紙オムツ市場では既に先行のP&Gのパンパースに完敗し、生理用品市場においても花王の参入が強く予想された昭和52年頃、ユニ・チャームは何としてもP&G流のマーケティング体系とノルムを早急に身に付けねばならなかった。ここで、マーケティング懇談会主催のプロダクトマネジャー養成講座と同訓練講座に出会う。
危機感があるときには、担当者は必死で勉強するし、その勉強した結果を担当ブランドのマーケティングに生かす。危機意識と責任ある立場にある人が受講するのが、一番効率的である。
マーケティングと組織開発について実際問題を抱え、局面打開を迫られている人、あるいはそれを目指す人こそが、プロダクトマネジャー養成講座の一番の対象者である。
しかし、一度講義を聞いたくらいでは「知る」「わかる」さえも十分にできない。これでは「やってみる」「できる」に進めない。そこで、全講義と応用の核となる技術をマニュアル化する取り組みを行なったのである。それが、マーケティングの基礎と応用『プロダクトマネジャー・マニュアル』である。
(2010年2月度MODコラム「プロダクトマネジャー養成講座の効果的な活用の仕方」長井和久)より
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