マーケティングの基本原理は、Plan→Do→Seeである。

この商品で行こう、この手法なら売れる筈、と思ったことを実際にやってみて、その結果を反省して、何が本当によかったか、あるいは、二度と同じ間違いをおかさないためには何をどうすればよいかを深く考察する。これを積み重ねて、このやり方ならほぼ間違いないという経験則を導き出し、これらの因果関係を論理的に整理したものがマーケティングの体系になる。

P&Gはこの体系づくりの先駆者である。P&Gは1930年代から、マーケティングのPlan→Do→Seeを積み重ねている。

このPlan→Do→Seeには、あらゆる科学的アプローチが活用される。それは広範囲の自然科学技術であり、社会科学技術である。生物、化学、物理、電気、機械、統計学、心理学、文化、歴史、政治、経済、家政、経営(マネジメント)の原理・原則が総動員される。科学的アプローチの方法は、日進月歩で更新される。

たとえば、マーケティングの原理原則をよく知らないで自社のマーケティングを語り合うのは、たいへん無駄の多い、いや、ほとんど徒労の会議になるだろう。その会社の知的生産性は、長期にわたって大きなダメージを受ける。

『プロダクトマネジャー・マニュアル』および『プロダクトマネジャー養成講座(1年コース)』は、この問題解決のためにある。マーケティングのキャッチアップとステップアップとディベロップが目的である。

(2010年3月度MODコラム「マーケティングの原理原則」長井和久)より