「ステップアップTODOリスト」を本当に作るとなると、「状況」と「あるべき姿」、「あるべき姿」に行く「重要留意点」および具体的な方法(TODO)が書かれることになる。実際のところ、どの欄もポジティブな言葉で書かれることになる。

リーダーが率先して書いた「ステップアップTODOリスト」が、面白そうな製品開発の一工程のテーマであったり、改良開発の重要テーマであったりしたときは、チームのメンバーはその「できあがり」についてある種の期待と関心を抱くだろう。

マーケや開発、営業、生産技術などで混成された小集団のメンバーが、フリーディスカッションでこの製品開発のテーマを決めたり、「できあがり」までの相互の役割分担を決めたりすることがあれば、それは相当の「ノリ」を生み出すだろう。

メンバー同志で有意義な交流を行ない、知恵を出し合うのだから、マーケティングの学習速度は上がるし、ふつうは思いも付かないレベルの答えが見つかる可能性が高い。メンバーの「ノリ」は高くなる。知的な消費者を混ぜればなおよい。

マーケティングの小集団活動に「ステップアップTODOリスト」を活用すると、「ノリ」という組織活性化が起きてくる。この「ノリ」を継続させれば、大きな創造が完成するだろう。

(2011年7月度MODコラム「マーケティング小集団活動のノリ」長井和久)より