トップがビジョン(理念と基本目標)を明確にすることと具体的方向付け(事業の設計)が確かに先ではあるが、役員・部長・主要課長の実務能力が不足すると、事業は停滞する。弱い企業になる。他人原因論やトップ批判、上司批判が根深くはびこる三流企業になる。
役員・部長になる人には、20代のうちにマネジメントとマーケティングの基礎を教えておかねばならない。管理職になってからマネジメントの基礎を学習しなければならないような企業は、たいへん苦しい時を迎える。抜け出す方法はあるが、たいへん厳しい。
国内市場で勝ち、海外市場で勝つ。まず、国内市場でマーケティングに勝つ基本体制(ビジネスモデル)をつくる。これが先だ。
英語によるコミュニケーションも大切だが、その底にしっかりしたマネジメントとマーケティングの考えがなければ、薄っぺらなビジネスになってしまう。まず日本語で、新入社員教育の第一日目から、マネジメントとマーケティングの基礎を教える。
人材開発を経営の最大の命題とする企業が、中小企業といえども、これからどんどん発展するだろう。海外へも進出できるだろう。
(2011年11月度MODコラム「ミドルの実務能力の差が企業力の差になる」長井和久)より
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